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いにしえからの風:私市丸山古墳公園

綾部市の西北に私市丸山(きさいちまるやま)古墳があります。
1988年に発見された、1600年前の古墳時代中期に由良川流域を治めていた王の墓です。
無料駐車場のそばにある入り口から、山道の石段を息を切らせながら登っていくと、3分ほどで頂上に出られます。

この古墳は、直径が約71mもある京都府内最大の円墳です。
古墳の頂上には二人の王が埋葬されていました。
木製の棺からは、よろい、かぶと、刀、などや、鏡や玉などが見つかったそうです。
これらの副葬品は、現在、綾部市資料館に展示されています。
頂上から3重の列をなして円筒埴輪がおよそ1000個も並んでいて、王の権力の大きさを思わせます。

古墳の頂上から見渡すと、由良川の流れや、綾部の街並みが一望できます。
聞こえてくるのは、小鳥のさえずりだけです。
風が吹いてくると、いにしえの王の思いは、その風に乗って古墳を駆け下ります。
風に乗って由良川を上り、綾部の街並みを通り過ぎ、京都に向かって吹き抜けます。
京都から山を越えてきた都の風と一緒になって、綾部の人々の暮らしを見守っているかのようです。
今の王が、しっかりとした治世をしているのかどうかを確かめるかのように。

20190320円筒埴輪群.jpg

3重の列に並んだ円筒埴輪

20190320古墳から望む綾部市街.jpg

古墳の頂上から見た綾部市街
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